検査部門

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検査部門の業務案内:連絡内線5950、3527-3529

フローサイトメトリーによる検査

フローサイトメトリーを用いて、白血病、悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍の細胞表面マーカー解析や臓器移植時の検査など、幅広く検査を実施しています。

マイクロサテライト検査

マイクロサテライトは、ゲノム上の比較的短い繰り返し配列で、個人差が大きく、また突然変異を起こしやすいことが知られています。このマイクロサテライト領域をPCRで増幅し、フラグメント解析を行うことにより、修復遺伝子異常の検索を行っています。

移植関連検査

造血幹細胞移植後の生着細胞の由来(患者あるいはドナー)を調べるために、STR(short tandem repeat)によるキメリズム検査を実施しています。また、移植時検査に必要なHLAタイピング検査、抗HLA抗体検査を行っています。

悪性リンパ腫診断支援

悪性リンパ腫が疑われる生検検体の処理、保存、およびフローサイトメーター による検査を実施し、迅速な診断ならびに研究支援を行っています。

フローサイトメトリーによる検査

フローサイトメトリーは、細胞にレーザー光を照射して得られる散乱光、蛍光を測定して、細胞を分類します。前方散乱光(FSC)は細胞の大きさ、側方散乱光(SSC) は細胞の密度を反映します。現在、当部では、BD FACSCanto IIフローサイトメーター(Becton、Dickinson and Company)を使用しており、2レーザーで6色までの蛍光を測定できます。

1. フローサイトメトリー検査 I

リンパ球のサブセット解析を行います.T細胞のマーカーとしてCD3 を,B細胞のマーカーとしてCD19を用いています.さらにT細胞は,CD2,CD4とCD8陽性細胞のサブセットを測定しています.これらの抗体以外でも,御希望の抗体がございましたら,個別に対応しております(例えばCD20).御相談ください.

2. フローサイトメトリー検査 II

造血器悪性腫瘍細胞表面抗原を解析します. 白血病や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍の分類や診断において,細胞表面抗原解析は治療方法を決定する上で重要な役割を担っています.急性白血病では,白血病細胞のCD45抗原発現量が低いことを利用したCD45-SSCゲーティング法を用いています.CD45の発現が低い領域をゲーティングし,骨髄系およびリンパ球系の表面マーカーの解析を行うことにより,成熟した正常細胞を除外した白血病細胞の選択的な解析が可能となります.さらに,MPO,CD79a,TdT等の細胞内抗原を検索し,WHO分類に準拠した詳細な解析を行っています.骨髄腫においては,新規抗体治療薬での治療効果判定に対応するため,CD38MEや細胞内p63などについても検索しています.それ以外では,ATLセット,悪性リンパ腫セットなど疾患に応じた抗体パネルを選択しています.これらの検査結果は,当部の血液専門医が解析し,報告しています.

3. フローサイトメトリー検査 III

発作性夜間血色素尿症(Paroximal Nocturnal Hemogrobinuria: PNH)血球を検出する検査です.PNHは,PIGA遺伝子に後天的変異を持った造血幹細胞がクローン性に拡大する事により, 補体による血管内溶血が起きる疾患です. また, 再生不良性貧血など骨髄不全症の側面を持つ造血幹細胞異常も見られる事があります.当院では,CD55, CD59とGPAあるいはCD11 bを組み合わせて,赤血球および顆粒球のPNH血球を測定しています.

4. フローサイトメトリー検査 IV

成人T細胞白血病(ATL)などの腫瘍細胞表面のCCR4(CC chemokine receptor 4)を検出する検査です. CCR4は,HTLV-1によるATL細胞やT細胞性リンパ腫細胞などに高発現しますので,これを標的とした抗体医薬品モガムリズマブが使用されています.この治療薬を使用するためには,腫瘍細胞がCCR4を発現している事が必要ですので,フローサイトメトリーで検査します.

5. フローサイトメトリーを用いた移植関連検査

移植関連検査として,造血幹細胞移植時のCD34陽性細胞数検査,ドナーリンパ球輸注時のCD3陽性細胞数検査,臓器移植時のフロークロスマッチ, 抗HLA抗体検査(FlowPRA)等も実施しています.

移植関連検査

1. キメリズム検査

同種造血幹細胞移植後にドナー造血幹細胞が生着したことを確認する検査法です.マイクロサテライト領域で個人識別が可能なことを利用して,生着細胞の由来を検査しています.現在使用している5ローカスで,2個体間がすべて同一となる確率は理論上ほぼ0%となっていますが,稀に判定困難な場合もありますので,その場合は移植前検査時に御連絡いたします.

2. HLA検査

HLA(Human Leukocyte Antigen)は,ほぼ全ての細胞に発現しており,組織適合性抗原(免疫に関わる分子)として働いています.ヒトの免疫系は,自己のHLAに合わないものを異物と認識し,攻撃してしまうため,造血幹細胞移植や臓器移植では,生着やGVHD(graft versus host disease)の観点からHLAの適合性が重要視されています.また,HLAは特定の疾患との関連性が報告されており,診断の補助に有用となる場合があります.

2-1. HLAタイピング検査

HLA型には,A座,C座,B座,DR座,DQ座,DP座などがあり,それぞれの座について多くの遺伝子型が確認されています.また,これら遺伝子型の組み合わせをハプロタイプと呼び,両親それぞれから一対のハプロタイプを受け継ぎます.このため,兄弟姉妹間では4分の1の確率でHLA型が完全に一致します.これらの遺伝子型を検査するのがHLAタイピング検査です.当部では現在,HLA-A, B, C, DRB1, DPB1, DQB1を検査しています.移植におけるレシピエントとドナーの適合性の検討のほか,HLA関連疾患の診断の補助として利用されています.

2-2. 抗HLA抗体検査(スクリーニング検査・抗体特異性同定検査)

レシピエント血清中の抗HLA抗体の有無や特異性を検査しています.ドナー選定や移植前の減感作療法の検討のほか,移植後の抗体関連型拒絶反応の診断補助として使用されます.但し,移植後早期の検査では,DSA(ドナー特異的抗体)がドナー由来の移植片に吸着されるため,偽陰性や偽低値を示すことがあります.

悪性リンパ腫診断支援

九州大学および久留米大学病理学教室と共同で,病理学的診断,染色体検査,フローサイトメトリー検査を実施し,総合的に診断を行っています.事前にT-spotまたはQFT検査が必要です。これらの陰性の場合のみ当部で検体処理が可能です。
検査申込み時および検体提出時に御連絡ください.検体は無菌的に容器に入れ,九大病理ラベル,九大病理申込書,G-bandラベルとともに提出して下さい.原則として当部で検体を分割し,各部署へ提出します.詳細につきましては,悪性リンパ腫診断マニュアルを御参照ください.

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